離職率が高い理由の一つは人間関係のストレス

介護は医療と並んで離職率が高い業界と言われていて、その大きな理由の一つに挙げられるのが職場の人間関係です。

職場の人間関係でトラブルが起きやすい理由の一つに男女の比率が挙げられます。需要の増加に伴って男性介護士の数も増えてきているとはいえ、業界全体で見た時に女性の割合が高いのが実情です。男性に比べて女性は感情的になりやすい人が多く、ちょっとした意見の食い違いによる対立や言い争いに発展するケースも珍しくありません。

こうした意見の食い違いは日頃のコミュニケーション不足が原因と言われています。定期的に職員同士で話し合いができる場を設けて意見交換をしておかなくてはいけません。

肉体的疲労も人間関係を悪化させる理由の一つです。一見すると関係がないようにも思われますが、人間は肉体的な疲れでストレスが溜まると気持ちに余裕がなくなります。助けてもらった時に感謝の言葉を忘れてしまったり、普段なら聞き流せる不満に敏感に反応して空気が悪くなる事例は少なくありません。職員同士のギスギスした関係はサービスを受けている要介護者やその家族にも悪影響を及ぼします。

この問題は慢性的な人手不足によって職員一人ひとりの負担が大きくなっていることが主な原因です。雇用条件を良くする、2交代制の勤務を3交代制にして疲れが溜まらないようにするといった対処をしなくてはいけません。職場環境の改善で気持ちに余裕が持てれば相手に対して優しく接することができるので自然と良好な人間関係を築くことができます。